橋本隆さんというTBSの永さん担当のディレクターがいます。永さんが土曜ワイドラジオTOKYOを始めるに当たり スタジオの外からの中継リポーターの人選を考えて大勢いるアナウンサーのなかから久米宏さんを抜擢した人です。久米さんはそれがきっかけで黒柳徹子さんに見初められて ザ・ベストテン の相方に選ばれたことで今がある という仕掛け人です。このことは久米さんがTBSラジオの 「ラジオなんですけど」 という番組のなかで実名を出してお話されていました。「大部屋の隅でさした仕事も与えられずにくすぶっていた僕は橋本隆さんに抜擢してもらったことで道がひらけました。僕の人生の大切なキーパーソンということです」 と仰っていました。
その橋本氏が川口が 「誰かとどこかで」 のスポンサーになるときの窓口でした。永さんは「売上アップにはつながらないのに小さな個人商店が僕のために番組を買ってくれる。こんなスポンサーははじめて。その気持ちに応えるため僕が生コマーシャルを読む」 ということで浅田飴や桃屋のようなかんじの生コマーシャルを語ってくださいました。そしてNBC長崎放送との折衝を橋本さんがやってくださいました。橋本さんから言われました。「僕は君に魅力を感じない。どこにでもいる普通の人として映る。でも永さんは君のことを気にかけている。僕にとって永さんは神様だ。その神様が良いという人間の良さがわからないということは僕が未熟だということ。東京に来ることがあったら連絡をくれ。先約がはいっていても必ず夜遅い時間に身体を空けるから お酒を呑もう」 「なんて失礼なやつだ。でも面白い。こういう人間は嫌いではない」 ということで上京するたびにお酒をご一緒するようになりました。午後11時 赤坂プリンスホテルのロビーで待ち合わせ 数分遅れでタクシーから降りてきた橋本さんの顔は真っ赤 「約束の時間にちょっと遅れてしまって申し訳ない。赤プリのラウンジで一杯やろう…」 といったかんじでした。
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