琉球産物の記


琉球國産は、薩州の大守、文政四巳年、五ケ年の間御願ひ済みにて始る。其の品数は元十二品と承る、後品数相増し拾七品を出す。玳瑁甲爪薬種等の品なり。(織物反物は之れ無し)右産物長崎會所へ差出し、五ケ所商人入札2れ有り。但し唐阿蘭陀の品と次第に併せ入札なり。御公儀へ貮割口銭上納、年限後も追々に願ひ済みと相見え、毎年産物出る。天保十亥年八月年限にて止む。亦天保十二丑年五月廿六日右産物差出候儀仰せ付けらる。

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