医師甲爪の記


醫師甲爪の記
b 御公儀奥醫師方、玳瑁甲爪御望の方は願ひ済みの上、毎年壹貮斤又は五斤七斤宛御願ひ請け相ひ成る。其の荷物は長崎會所にて御調進と唱る甲爪之れ有り。其の内の御差向けに相成る由、江戸差の節、鼈甲屋御呼び成らる。二四月の頃賣拂ひに相成る。但し右願ひ請け之れ無き年も之れ有ると相見え、御拂甲爪出でざる事有り。此くの如く御拂に相成る薬品には御用ひ之れ無き由なり。

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